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2012年5月9日水曜日

TPPとは何か?~総合政策の視点から~part.7

前回は中野剛志氏の本を参考に「輸入デフレ論」を紹介しました。
今回は理論の考察をしていきたいと思います。


中野氏は“安いもの”を国民が選ぶことで、経済が悪化すると指摘しています。
果たして全ての分野においてそうなのでしょうか?

この理論が当てはまる分野は確かにあると思います。
医療や保険などの分野はこの状態に極めて近い状態になる気もします。

しかし、TPPの影響がしきりに叫ばれている
農業(食品)分野においてはハイパーデフレにならない限り、当てはまらないと思います。


それは消費者選好に基づいています。

日本では食品における国産品信仰が根強く残っており、
国産品と輸入品の値段の開きが2倍以上の場合ですら56%の人が
「どちらともいえない」もしくは「国産品を購入する」
と回答しています。

※水野英雄(2008)『食品安全性と消費者行動に関する考察』より

以上から消費者は必ずしも安さだけを求めているわけではなく、
少なくとも日本においては、
安心や信頼にコストを払う傾向にあると思います。


したがいまして、もしTPP参加が決定したとしても、
・食の安全性や高品質を積極的に示す
・商品をブランド化し国内外人発信する
・国や機構が一定程度の補助金を支出する
といった対策をとれば、TPP参加の影響が直ちに現れるとは思いません。


私個人の見解としては
農業従事者の人々もただ批判するだけではなく、
リスクマネージメントやそこから浮かび上がるメリットを
活用することも悪いことだとは思わないのですが...


次回は、先ほど理論が当てはまるのではないか?
と触れた医療について考察していきたいと思います。


(to be coutinued...)

                                                                           中央大学総合政策学部3年 松本 築