ブログ(10)であげた2つ目、外国語(英語)の話です。
話の中心は学部内での語学(英語)の差にどう対応するか、という内容でした。
昔からある話ですが入学時で帰国子女などとそうでない人では、入学時に相当に英語能力に大きな差があります。英語(語学)の授業はレベル別に分かれているものの、英語で授業(社会学などの、語学でない一般的な授業)をやると、以下のような課題が発生します。
(1) 英語のレベルを下げると、簡単な英語しか使えず講義の内容のレベルを落とさざるを得ない
(2) 英語のレベルを上げると、講義が聞き取れず授業についていけない学生がでる
望ましい答えは「全体の英語レベルを底上げし大学レベルの授業を維持する」がですが、簡単ではありません。
難しくても英語の底上げは必要です。我々の答えは
・講義のレベルは落とすべきでない。
・英語それほどできないならばまず反復学習を重視して基礎の習得(退屈だが)
・そこそこできるのであれば実践のばを増やしていく
という、基礎練習の繰り返しと多くの実践で実力を積み上げてゆくというものです。平凡ですがこのように場数を踏む以外方法はありません・
また、より重要と指摘したのは学生のコンプレックスを減らしてモチベーションを上げる環境を重視することです。
出席したメンバーがみな英語に苦労した面々だった(?)ため英語に困る話は身につまされます。英語の授業が多い中では英語ができないとコンプレックスができ、発言も少なくなりがちです。このように
英語ができない→ 学部内で劣等生のように感じてしまう
という流れは防がねばなりません。
何しろ語学のコマは多いし、(少なくとも昔は)語学でない授業の先生が日本語ができないことがあり、英語ができないと感じる場面ば多い=自分ができない学生と感じる場面が多い ということになります。
しかし英語が出来と学問その他の出来は全く別の問題です。多分相関はありません。従って英語ができないことを悪いコンプレックスにせずに、英語の利用機会を増やすよう、躊躇している学生には個別に促す必要があります。
ここで懇談会の模様は終わりです。次回は来年になる見込みです。
中央大学総合政策学部 同窓会運営のブログです。
連絡先は本ページ末尾をご覧下さい。
2012年11月21日水曜日
2012年11月13日火曜日
総政アドバイザリーボード(13)
( 総政アドバイザリーボード(11), (12)からの続きです)
グローバル人材というテーマとはとは直接関係ないけれど、教育のやり方としてコンピュータとネットワークをどう利用してゆくかが話題となり、これは面白いテーマでした。
一つは、学外との共同作業の可能性。先の話と重なりますがネットワークインフラを使って学外、国内外の人と共同作業がしやすい環境になってはいす。それを教育場面でどう使いこなしていくかというおはなし。
もう一つはライブ授業の必要性。 ライブの講義やゼミ = 今この教室にいなければならない = 時間と空間が決まっているわけです。しかしe-learningで時間と場所を選んで学習をする(現在は一方向でかなり退屈ですが)選択肢が出現した結果、必ずライブで行わなくてはいけない状況、また良いライブ授業の要件が鮮明に考えうる状況になっています。「ライブでやらない」という選択肢が生じてきたのですから、どちらの選択肢を選ぶときに判断基準が必要になってくるわけです。
学生と教員いて、必ず(1)で実施する必要があるのはどのような状況でしょう?
(1) 時間、空間とも同じ ⇨ ライブ
(2) 時間は同じだが、場所は事なっても可 ⇨ 中継(代ゼミのサテライトのような)
(3) 時間は異なり、空間だけ同じ ⇨ あまりなさそう (その場所にしかない特定の機材が必要な作業など)
(4) 時間、空間とも異なってよいライブ授業⇨ e-learning
一方向でやるだけなら、必ずしもライブである必要はないわけです。一方的と見える講義も聴衆(学生)の反応で少しずつやり方を変えている。という考えもありますが・・・・。
2012年11月8日木曜日
総政アドバイザリーボード(12)
(11)からの続きです。
グローバル人材育成の
(1) 一般的な教育(外国語以外)
(2) 外国語教育
の(1)について
(1)の主たる話は短期の滞在プログラムについて。
短期だとその人への刺激、何らかのきっかけづくりであり、滞在期間だけで成果を求めるのは無理だ。従って期待するのは、時間をかけてのちのちにその人の身になって成果が出てくること、そして願わくば他の人へ良い影響を与えること。
・その人への効果持続 と
・他の人への波及効果 だ。
前者について、短期滞在は残念ながら短期の一回性イベントで終わってしまうこともある ーそれを防ぎ長期的な効果へ繋げるようにしたい。
そこで半期や一年のプログラムの一部として滞在を組み込むという案を懇談で話した。特に滞在後の追加調査を滞在先の学生らと共同で行い、最後のレポートも共同で書く。作業中のやり取りはメールとビデオ会議などで行う。時差が大きいとライブは大変だけど‥でもゼミが研究室でワイワイビデオ会議を使えると良い。
後者についてはあまり言及できなかった。学部では報告会をする案をかんがえているとのお話だ。こちらも同じような意見だった。
フォーマルな報告会だけでなく、三階や二階のテーブルでの自由な話の中で話題になるような仕組みができないかと考えたが、これは具体的な内容が出てこなかった。
2012年11月5日月曜日
総政アドバイザリーボード(11)
十月の最終日曜日八時四十五分
モノレールの駅から門に入るとスピーカーから勢いある男性合唱が流れてきた。
軍歌 と思ったらもちろんそうでなく校歌だった。「われら が ちゅうおおー」という、「そういえばこういう歌だった!」と聞いた瞬間に懐かしいと同時にかなり新鮮な心地だった。こういうテイストの歌を最近聞いていない。
アドバイザリーボードとは、卒業生数名で学部へアドバイスをするという取り組みを行っており、本日は学部長と意見交換をする日。
テーマは事前に送られており、すごく大きくはグローバル人材育成という内容。
グローバル人材
ご存知のように二年ぐらい前から頻出するようになった言葉で、文科省の事業にもなっている。それに沿ったテーマ設定と察して臨む。
ホントはグローバル人材とは何かというのを自分なりにもって臨むべきと思うが、それは長大なテーマなので今回は上のウェブサイトの内容を読むのみで許してもらう。
このテーマに沿って話すトピックは大きく二つ。一般的な教育プログラムと外国語教育。事前の資料はさらにもう少し細かく分かれていたが、学部長があまり話題を細かく絞らない形式で、と仰りフリーディスカッションに近い流れで始まった。
2012年8月13日月曜日
TPPとは何か~総合政策の視点からpart.10~
前回、私は少子高齢化が進展しているからこそ、改革が必要だと述べました。
やはり、どのような理由であれ、制度改革は必要だと思います。
日本という国家を維持していくためにも避けては通れない道です。
しかし、抜本的な改革を断行するためには、何か正当な理由が必要です。
では、どのような理由付けを行い削減をするのか?
私はアメリカという“外圧”を使用することで社会保障費を削減できると思います。
アメリカが自由市場拡大違反として保険分野に目をつけることで、
日本の公的保険制度は制度の改変を余儀なくされます。
国が負担していた分を段階的に、または一部、民間企業に委託することで、
国費の歳出は減り、国家財政を健全な状態に近づけることができると思います。
医療サービスに不安が伴いますが、その分企業間競争が起き、
より洗練されたシステムへと生まれ変わるのではないでしょうか。
変更後のメリットもあります。
国内の問題、特に社会保障費の削減等の問題は国内に根強い反対派が存在します。
実際に、民主党は日本医師会からの要望で制度変更は思うようにいっていません。
また、お年寄りからの得票を期待している自民党では制度の変更は期待できません。
つまり、現状では制度改革は難しいと考えます。
そこで少々荒治療で、日本の国政を日本人で決めることのできないもどかしさもありますが、
メリットを探すならば、大国からの圧力だと自分は思います。
政策には必ず対立する勢力やメリット・デメリットが存在します。
しかし、メディアによるメリット・デメリットどちらか一方の情報を正しいと思うのではなく、
私はきちんと情報を精査し、主体的に読み解く必要があると考えます。
次回は貿易関連で気になっていた日本の輸入依存度について触れたいと思います。
やはり、どのような理由であれ、制度改革は必要だと思います。
日本という国家を維持していくためにも避けては通れない道です。
しかし、抜本的な改革を断行するためには、何か正当な理由が必要です。
では、どのような理由付けを行い削減をするのか?
私はアメリカという“外圧”を使用することで社会保障費を削減できると思います。
アメリカが自由市場拡大違反として保険分野に目をつけることで、
日本の公的保険制度は制度の改変を余儀なくされます。
国が負担していた分を段階的に、または一部、民間企業に委託することで、
国費の歳出は減り、国家財政を健全な状態に近づけることができると思います。
医療サービスに不安が伴いますが、その分企業間競争が起き、
より洗練されたシステムへと生まれ変わるのではないでしょうか。
変更後のメリットもあります。
国内の問題、特に社会保障費の削減等の問題は国内に根強い反対派が存在します。
実際に、民主党は日本医師会からの要望で制度変更は思うようにいっていません。
また、お年寄りからの得票を期待している自民党では制度の変更は期待できません。
つまり、現状では制度改革は難しいと考えます。
そこで少々荒治療で、日本の国政を日本人で決めることのできないもどかしさもありますが、
メリットを探すならば、大国からの圧力だと自分は思います。
政策には必ず対立する勢力やメリット・デメリットが存在します。
しかし、メディアによるメリット・デメリットどちらか一方の情報を正しいと思うのではなく、
私はきちんと情報を精査し、主体的に読み解く必要があると考えます。
次回は貿易関連で気になっていた日本の輸入依存度について触れたいと思います。
2012年7月11日水曜日
TPPとは何か?~総合政策の視点からpart.9~
これから医療分野のメリットについて考えていこうと思います。
今回はその前提部分について述べていきます。
そもそもメリットは全くないのでしょうか?
私はあると思います。
それは既存構造の打破、財政赤字の削減と考えています。
まずは少し歴史を遡ってみます。
現代の民主主義国家は20世紀に入り、民主主義の限界から従来の自由権に加え、
社会保障の拡充を進めてきました。(この社会権とは医療や介護の分野などを含みます)
しかし、これらは国家財政を圧迫し、先進諸国は新たな政策を迫られました。
米英は社会保障を少なくし、元の小さな国家を目指し、
欧州諸国は保障を維持する代わりに、高い租税をかけるという方針をとりました。
その時日本という国は高度成長の終わりにいましたが、まだ景気は良かったので、先送りにし、税率も低く、保障も手厚いという制度を続けていました。
この制度が現在も続いているわけです。
(これまでに多少の改革はありましたが、抜本的なものはありません)
日本の制度に限界があることは誰の目からもわかっています。
しかし、改革をすることはできずにいました。
政権確保や支持母体の反対など様々な原因があると思います。
現状、日本では社会保障関係費が一般歳出の31.1%に上っています。
加えて、年々増加傾向にあり、財政赤字の大きな要因といわれています。
※数値は平成23年度財務省『財政関係資料』より
しかし、簡単に減らせるわけではありません。
少子高齢化社会の日本では殊に難しいことだと思います。
でも、私は少子高齢化が進展している今だからこそ抜本的制度改革が必要だと思います。
高齢化が進み切ってからでは遅く、このままでは既存の制度で対応すことのできない日が必ず訪れます。
では、何をもって改革をするのか?
次回以降に詳しく述べていきたいと思います。
(to be coutinued...)
中央大学総合政策学部3年 松本 築
今回はその前提部分について述べていきます。
そもそもメリットは全くないのでしょうか?
私はあると思います。
それは既存構造の打破、財政赤字の削減と考えています。
まずは少し歴史を遡ってみます。
現代の民主主義国家は20世紀に入り、民主主義の限界から従来の自由権に加え、
社会保障の拡充を進めてきました。(この社会権とは医療や介護の分野などを含みます)
しかし、これらは国家財政を圧迫し、先進諸国は新たな政策を迫られました。
米英は社会保障を少なくし、元の小さな国家を目指し、
欧州諸国は保障を維持する代わりに、高い租税をかけるという方針をとりました。
その時日本という国は高度成長の終わりにいましたが、まだ景気は良かったので、先送りにし、税率も低く、保障も手厚いという制度を続けていました。
この制度が現在も続いているわけです。
(これまでに多少の改革はありましたが、抜本的なものはありません)
日本の制度に限界があることは誰の目からもわかっています。
しかし、改革をすることはできずにいました。
政権確保や支持母体の反対など様々な原因があると思います。
現状、日本では社会保障関係費が一般歳出の31.1%に上っています。
加えて、年々増加傾向にあり、財政赤字の大きな要因といわれています。
※数値は平成23年度財務省『財政関係資料』より
しかし、簡単に減らせるわけではありません。
少子高齢化社会の日本では殊に難しいことだと思います。
でも、私は少子高齢化が進展している今だからこそ抜本的制度改革が必要だと思います。
高齢化が進み切ってからでは遅く、このままでは既存の制度で対応すことのできない日が必ず訪れます。
では、何をもって改革をするのか?
次回以降に詳しく述べていきたいと思います。
(to be coutinued...)
中央大学総合政策学部3年 松本 築
2012年6月12日火曜日
TPPとは何か?~総合政策の視点からpart.8~
以前、薬価について考察しましたが、
今回は前回少し触れた医療について考察していきたいと思います。
日本はTPPの参加によって医療分野に大きな改革が起こるといわれています。
それは大きく2つあります。
営利企業による病院の経営と医療保険制度の変更です。
まず、営利企業から
アメリカのように営利を追求する企業が病院経営をすることによって、
集客の低い病院のサービスの質が低下し、病院を閉鎖する可能性があります。
そして、十分な医療を受けられないなどの弊害が地方を中心に各地で発生すると予想されます。
次に制度変更です。
自由市場の拡大というTPPの基本原則に則り、
混合診療(保険適用と保険適用外の医療を合わせた診療)が解禁され、
既存の医療体系や保険制度などの見直しが行われる可能性が高いようです。
結果として、所得によって受けられる医療に格差がある社会へ変容してしまう。
と医師会を中心に主張しています。
※日本医師会2011『医療における規制制度改革とTPPの影響』より
確かに上記のような状況に陥る可能性は十分にあります。
企業による病院経営は医療享受の不平等をもたらし、
より一層の過疎化を招くかもしれません。
国民皆保険制度を含め、日本は守らなければならない分野であると思います。
しかし、私は医療サービスに言及するのであれば、まずは、
開業医と病院勤務医の所得格差を解消するなどの具体的な政策を示すべきだと思いますが...
医療の分野は様々な情報や論文を含め、
かなりネガティブ(デメリット)な情報ばかりが目立ちました。
では、メリットはないのでしょうか?
次回はTPP導入による医療分野のメリットについて考察していこうと思います。
(to be continued...)
中央大学総合政策学部3年 松本 築
今回は前回少し触れた医療について考察していきたいと思います。
日本はTPPの参加によって医療分野に大きな改革が起こるといわれています。
それは大きく2つあります。
営利企業による病院の経営と医療保険制度の変更です。
まず、営利企業から
アメリカのように営利を追求する企業が病院経営をすることによって、
集客の低い病院のサービスの質が低下し、病院を閉鎖する可能性があります。
そして、十分な医療を受けられないなどの弊害が地方を中心に各地で発生すると予想されます。
次に制度変更です。
自由市場の拡大というTPPの基本原則に則り、
混合診療(保険適用と保険適用外の医療を合わせた診療)が解禁され、
既存の医療体系や保険制度などの見直しが行われる可能性が高いようです。
結果として、所得によって受けられる医療に格差がある社会へ変容してしまう。
と医師会を中心に主張しています。
※日本医師会2011『医療における規制制度改革とTPPの影響』より
確かに上記のような状況に陥る可能性は十分にあります。
企業による病院経営は医療享受の不平等をもたらし、
より一層の過疎化を招くかもしれません。
国民皆保険制度を含め、日本は守らなければならない分野であると思います。
しかし、私は医療サービスに言及するのであれば、まずは、
開業医と病院勤務医の所得格差を解消するなどの具体的な政策を示すべきだと思いますが...
医療の分野は様々な情報や論文を含め、
かなりネガティブ(デメリット)な情報ばかりが目立ちました。
では、メリットはないのでしょうか?
次回はTPP導入による医療分野のメリットについて考察していこうと思います。
(to be continued...)
中央大学総合政策学部3年 松本 築
2012年6月1日金曜日
はじめまして!六代目一期一笑です。
私たちは『高知よさこい祭り』に参加している夏季限定の学生団体で、今年で六代目になります。
私は今年、総代表をやらせて頂く城間美将です。
今年のスタッフは24名で、5月のはじめに六代目一期一笑を結成し、ミーティングを重ね今年のテーマ、楽曲、鳴子、衣装、地方車をデザインしたり、旅程をたてたりしています。
去った5/23,5/25,5/28日に踊り子説明会を行い、着々と踊り子も決まってきています。今年は過去最大人数で参加したいと思っているので頑張りたいと思います。
よさこいについて詳しい人も少ないと思うので下で去年の写真などで簡単に説明します。
今年、新しい衣装・鳴子・地方車・楽曲を準備しているので乞うご期待!
六代目一期一笑代表 城間美将
2012年5月9日水曜日
TPPとは何か?~総合政策の視点から~part.7
前回は中野剛志氏の本を参考に「輸入デフレ論」を紹介しました。
今回は理論の考察をしていきたいと思います。
中野氏は“安いもの”を国民が選ぶことで、経済が悪化すると指摘しています。
果たして全ての分野においてそうなのでしょうか?
この理論が当てはまる分野は確かにあると思います。
医療や保険などの分野はこの状態に極めて近い状態になる気もします。
しかし、TPPの影響がしきりに叫ばれている
農業(食品)分野においてはハイパーデフレにならない限り、当てはまらないと思います。
それは消費者選好に基づいています。
日本では食品における国産品信仰が根強く残っており、
国産品と輸入品の値段の開きが2倍以上の場合ですら56%の人が
「どちらともいえない」もしくは「国産品を購入する」
と回答しています。
※水野英雄(2008)『食品安全性と消費者行動に関する考察』より
以上から消費者は必ずしも安さだけを求めているわけではなく、
少なくとも日本においては、
安心や信頼にコストを払う傾向にあると思います。
したがいまして、もしTPP参加が決定したとしても、
・食の安全性や高品質を積極的に示す
・商品をブランド化し国内外人発信する
・国や機構が一定程度の補助金を支出する
といった対策をとれば、TPP参加の影響が直ちに現れるとは思いません。
私個人の見解としては
農業従事者の人々もただ批判するだけではなく、
リスクマネージメントやそこから浮かび上がるメリットを
活用することも悪いことだとは思わないのですが...
次回は、先ほど理論が当てはまるのではないか?
と触れた医療について考察していきたいと思います。
(to be coutinued...)
中央大学総合政策学部3年 松本 築
今回は理論の考察をしていきたいと思います。
中野氏は“安いもの”を国民が選ぶことで、経済が悪化すると指摘しています。
果たして全ての分野においてそうなのでしょうか?
この理論が当てはまる分野は確かにあると思います。
医療や保険などの分野はこの状態に極めて近い状態になる気もします。
しかし、TPPの影響がしきりに叫ばれている
農業(食品)分野においてはハイパーデフレにならない限り、当てはまらないと思います。
それは消費者選好に基づいています。
日本では食品における国産品信仰が根強く残っており、
国産品と輸入品の値段の開きが2倍以上の場合ですら56%の人が
「どちらともいえない」もしくは「国産品を購入する」
と回答しています。
※水野英雄(2008)『食品安全性と消費者行動に関する考察』より
以上から消費者は必ずしも安さだけを求めているわけではなく、
少なくとも日本においては、
安心や信頼にコストを払う傾向にあると思います。
したがいまして、もしTPP参加が決定したとしても、
・食の安全性や高品質を積極的に示す
・商品をブランド化し国内外人発信する
・国や機構が一定程度の補助金を支出する
といった対策をとれば、TPP参加の影響が直ちに現れるとは思いません。
私個人の見解としては
農業従事者の人々もただ批判するだけではなく、
リスクマネージメントやそこから浮かび上がるメリットを
活用することも悪いことだとは思わないのですが...
次回は、先ほど理論が当てはまるのではないか?
と触れた医療について考察していきたいと思います。
(to be coutinued...)
中央大学総合政策学部3年 松本 築
2012年4月29日日曜日
NEANを知っていますか?
NEANとはNortheast
Asian Networkというフォーラムのことです。
このフォーラムは、韓国の延世大学(ヨンセイ大学)が毎年2月に1週間主催しており、
日中韓の学生が集まり北東アジアの将来について考えようというものです。
一言で北東アジアの将来といっても大きすぎるので、フォーラム中は5つのセッションに分かれます。
政治、ビジネス、法、環境、教育のセッションで学生が分かれ、用意された課題に取り組んだり、ゲストスピーカーとのパネルトークなど、様々なプログラムを通じてセッションが展開されます。
一例を挙げると、ビジネスセッションでは、企業のCSRがテーマで、NEA(北東アジア)におけるビジネスにおいて今後CSRはどのように位置付けができるかという課題でプレゼンテーションも行いました。
私自身は学生生活最後の学習活動として、今年の2月に行われたNEAN2012に参加し、最優秀学生賞を頂きました。
一言で北東アジアの将来といっても大きすぎるので、フォーラム中は5つのセッションに分かれます。
政治、ビジネス、法、環境、教育のセッションで学生が分かれ、用意された課題に取り組んだり、ゲストスピーカーとのパネルトークなど、様々なプログラムを通じてセッションが展開されます。
一例を挙げると、ビジネスセッションでは、企業のCSRがテーマで、NEA(北東アジア)におけるビジネスにおいて今後CSRはどのように位置付けができるかという課題でプレゼンテーションも行いました。
私自身は学生生活最後の学習活動として、今年の2月に行われたNEAN2012に参加し、最優秀学生賞を頂きました。
日中韓の国籍の学生が、異なる国事情、価値観を持ち、時には意見を戦わせながらプレゼンテーションを作り上げたり、北東アジアの将来について議論できたことは、未来への夢が溢れるの最高の経験になりました。
Northeast Asia、つまり「北東アジア」というのは、現実的にあまり聞く言葉ではありません。ただ、だからこそ将来への可能性のある地域であり、この三か国が協力して進んでいく未来を創っていきたいと思いました。
Northeast Asia、つまり「北東アジア」というのは、現実的にあまり聞く言葉ではありません。ただ、だからこそ将来への可能性のある地域であり、この三か国が協力して進んでいく未来を創っていきたいと思いました。
今回のフォーラムの参加人数は150人弱。しかし、日本人参加者はたったの3人でした。
多角的な視点から問題を分析し、どのように解決へ導くことができるのかということを考える総合政策学部の学生にとって、このフォーラムは、自分たちが培ってきたことの力試しの機会に最適ではないでしょうか。また、使用言語は英語なので、今後国際的に活躍していくだろう学生には必ずプラスになるかと思います。
来年から、「中央大学の総合政策学部が中心になって参加していく」となっていくと、、更に活発なフォーラムになるのではないでしょうか。是非NEAN2013への参加を検討して頂けたらと思います。
参考:NEAN2012のホームページ
総合政策学部国際政策文化学科2012年3月卒業 小山諒祐
2012年4月18日水曜日
書評:ジョン・ケネス・ガルブレイス著『ゆたかな社会』(5)
(前回 (4) からの続き)
「ゆたかさ」に関連して、「ゆたかさの実現」に関連して、ガルブレイスの「依存効果」という概念も、実に現代資本主義分析にとって、いまだに秀逸なものである。いや、今こそと言えようか。すなわち、GDPに代表される経済の生産の順調な増大は、経済そのものだけでなく、政策的に市場を支援している政治にとって「政策的勝利」の、揺るがない旗としての地位を長い間果たして来た。つまり、生産が拡大していれば、市場は安泰で政権も安泰だと。しかし、ガルブレイスは生産をとりまく環境の変化にも私たちの関心を促している。「依存効果」の議論では、生産の拡大によって世の中に余剰物資があふれ始めると、それを新たに手に入れる周囲の人と自分を比べて、自分が相対的にみすぼらしいことから、見栄を張って必要のないものを手に入れようとすると指摘する。より重要な指摘は、企業や実業家が、まさにこのそれほど必要のないものを必要だと、消費者の欲望を駆り立てる宣伝・広告を含めたあらゆる方策によって、需要への供給のための生産の拡大ではなく、生産の拡大(と利潤の増大)のための涙ぐましい努力がなされ、社会もそれにのっていると説く。ほとんどの原子炉が止まっている日本で、一応電力の必要な供給はなされているようである。首都圏を中心に行われた、政府・自治体・警察などの国家権力を総動員した一大「原発必要キャンペーン」も、今から見れば「どうだ、なくなるとたいへんだぞ」という大資本による国家さえも動員した脅しにも見える。
スマホの学生が増える中、私は自ら嬉々として「ローテク宣言」をし、ガラパゴス生物として特に困ったことが無いように思う。生産の拡大が、消費の拡大を促し、かつてなかった生存には不必要な欲望を極限まで増大させる。ネットワーク回線はパンクしそうで悲鳴をあげているが、これまた技術的革新で乗り越えていくのだろう。適正な全社会、全人類の幸せになかった生産と消費、経済と社会と政治のあり方のバランスとはどのようなものなのか。公共性と人間への温かいそして現実的なまなざしにあふれた、大量の著作を残したガルブレイスの一連の著作の意義は、彼を正面から徹底的に批判したフリードマン、及びその信徒だったレーガン、サッチャー以来推し進めた過度のグローバルな金融自由化が、まさにその本拠地をリーマンショックの大津波が襲っているさまをみるなら、一目瞭然ではないか。小泉や竹中といった「骨太」の「合理化」が、大震災が東北を襲う前から、地域の福祉や医療のネットワークの力を極限までそぎ落とし、見捨てられた瀕死の過疎集落が何の因果か大津波によってさらに襲われたのだということを私たちは忘れてはいけない。これまでの政策的失敗や怠慢を「想定外」の大合唱とともに、実はいわれの無い罪を着せられつつある津波や原子炉のせいにするのもよくないことだ。安全のための生産やコストは割高だが、それこそ本当に必要なものではないか、と教授も問いかけている気がする。
ジョン・ケネス・ガルブレイス著(2006/1998)『ゆたかな社会』岩波現代文庫(社会137)
J. K. Galbraith (1998/1958) The Affluent Society, Boston: Houghton Mifflin
渡部 淳 わたなべ まこと 総合政策・国際政策文化2期生
北海道文教大学 専任講師
「ゆたかさ」に関連して、「ゆたかさの実現」に関連して、ガルブレイスの「依存効果」という概念も、実に現代資本主義分析にとって、いまだに秀逸なものである。いや、今こそと言えようか。すなわち、GDPに代表される経済の生産の順調な増大は、経済そのものだけでなく、政策的に市場を支援している政治にとって「政策的勝利」の、揺るがない旗としての地位を長い間果たして来た。つまり、生産が拡大していれば、市場は安泰で政権も安泰だと。しかし、ガルブレイスは生産をとりまく環境の変化にも私たちの関心を促している。「依存効果」の議論では、生産の拡大によって世の中に余剰物資があふれ始めると、それを新たに手に入れる周囲の人と自分を比べて、自分が相対的にみすぼらしいことから、見栄を張って必要のないものを手に入れようとすると指摘する。より重要な指摘は、企業や実業家が、まさにこのそれほど必要のないものを必要だと、消費者の欲望を駆り立てる宣伝・広告を含めたあらゆる方策によって、需要への供給のための生産の拡大ではなく、生産の拡大(と利潤の増大)のための涙ぐましい努力がなされ、社会もそれにのっていると説く。ほとんどの原子炉が止まっている日本で、一応電力の必要な供給はなされているようである。首都圏を中心に行われた、政府・自治体・警察などの国家権力を総動員した一大「原発必要キャンペーン」も、今から見れば「どうだ、なくなるとたいへんだぞ」という大資本による国家さえも動員した脅しにも見える。
スマホの学生が増える中、私は自ら嬉々として「ローテク宣言」をし、ガラパゴス生物として特に困ったことが無いように思う。生産の拡大が、消費の拡大を促し、かつてなかった生存には不必要な欲望を極限まで増大させる。ネットワーク回線はパンクしそうで悲鳴をあげているが、これまた技術的革新で乗り越えていくのだろう。適正な全社会、全人類の幸せになかった生産と消費、経済と社会と政治のあり方のバランスとはどのようなものなのか。公共性と人間への温かいそして現実的なまなざしにあふれた、大量の著作を残したガルブレイスの一連の著作の意義は、彼を正面から徹底的に批判したフリードマン、及びその信徒だったレーガン、サッチャー以来推し進めた過度のグローバルな金融自由化が、まさにその本拠地をリーマンショックの大津波が襲っているさまをみるなら、一目瞭然ではないか。小泉や竹中といった「骨太」の「合理化」が、大震災が東北を襲う前から、地域の福祉や医療のネットワークの力を極限までそぎ落とし、見捨てられた瀕死の過疎集落が何の因果か大津波によってさらに襲われたのだということを私たちは忘れてはいけない。これまでの政策的失敗や怠慢を「想定外」の大合唱とともに、実はいわれの無い罪を着せられつつある津波や原子炉のせいにするのもよくないことだ。安全のための生産やコストは割高だが、それこそ本当に必要なものではないか、と教授も問いかけている気がする。
ジョン・ケネス・ガルブレイス著(2006/1998)『ゆたかな社会』岩波現代文庫(社会137)
J. K. Galbraith (1998/1958) The Affluent Society, Boston: Houghton Mifflin
渡部 淳 わたなべ まこと 総合政策・国際政策文化2期生
北海道文教大学 専任講師
2012年4月12日木曜日
TPPとは何か?~総合政策の視点から~part.6
新生活がはじまり、私も去年のSA活動が懐かしく思いました...
12SAの皆さんはお疲れ様です。
では、本題に
今回は元々デフレ状態にある日本では「輸入デフレ論」は当てはまるのではないか?
やはりTPPによってデフレは加速するのでは?
という理論を考察していきたいと思います。
この理論を少し詳しく述べていきます。
そもそもデフレとは物価が持続的に下落していく現象を指し、
需要不足がつづくことで大きな問題となります。
こうした状況の打開には、単純に考えれば
需要の増加か供給の削減が必要になります。
しかし、TPPによって安価な商品が輸入され、国内外商品の競争が激化すると
デフレによる物価の下落で所得が下がっている国民は
安い商品を求めるようになり、
国産品は衰退し、国産品関連の雇用が奪われ、内需は縮小し(需要の減退)
産業の空洞化は加速します。
一方で供給は国内外競争の激化に伴い、生産性が上昇することから
供給が増加します。
つまり、需要不足と供給過剰を深刻化させ、デフレが加速する。
という理論です。
※中野剛志(2011)『TPP亡国論』集英社新書より
長くなってしまうので、考察は次回以降にしていきたいと思います。
次回は消費者選好、輸入依存度、輸送・貿易コストに焦点を当てていこうと思います。
(to be coutunued...)
中央大学総合政策学部3年 松本 築
12SAの皆さんはお疲れ様です。
では、本題に
今回は元々デフレ状態にある日本では「輸入デフレ論」は当てはまるのではないか?
やはりTPPによってデフレは加速するのでは?
という理論を考察していきたいと思います。
この理論を少し詳しく述べていきます。
そもそもデフレとは物価が持続的に下落していく現象を指し、
需要不足がつづくことで大きな問題となります。
こうした状況の打開には、単純に考えれば
需要の増加か供給の削減が必要になります。
しかし、TPPによって安価な商品が輸入され、国内外商品の競争が激化すると
デフレによる物価の下落で所得が下がっている国民は
安い商品を求めるようになり、
国産品は衰退し、国産品関連の雇用が奪われ、内需は縮小し(需要の減退)
産業の空洞化は加速します。
一方で供給は国内外競争の激化に伴い、生産性が上昇することから
供給が増加します。
つまり、需要不足と供給過剰を深刻化させ、デフレが加速する。
という理論です。
※中野剛志(2011)『TPP亡国論』集英社新書より
長くなってしまうので、考察は次回以降にしていきたいと思います。
次回は消費者選好、輸入依存度、輸送・貿易コストに焦点を当てていこうと思います。
(to be coutunued...)
中央大学総合政策学部3年 松本 築
2012年4月11日水曜日
2012SA奮闘記Ⅱ
4/7(土)にSA企画が行われた。
今回の企画は卒業生特別交流会と親睦パーティー。
2012SAの大イベントである二つの企画はくしくも同じ日に決行されたのである。
まずは卒業生特別交流会。
もともと学部の企画のひとつとして卒業生特別“講演会”というものが設置されていた。
そこで私たちは、卒業生と直接交流できる場を提供しようと考えた。
ただ先輩の話を聞くだけではためにならないかもしれない。それならその先輩と直接話せる場を与えよう、ということでこの交流会を設けたのだ。
先輩の話を聞いた後に、グループワークを行い、大学生活における自分の目標を見つけてもらおう、そう考えたのである。
簡単に交流会の流れはこう。
・卒業生インタビュー
↓
・質疑応答
↓
・グループワーク
新入生は近くで偉大なる先輩の話を聞けて非常に興奮していたように見えた。
そのあとのグループワークでも、皆自分が将来なにをしたいのか、そしてそのために今から何をするべきなのか、真剣に考え、話していた。
今は何も目標がない、という新入生でも、この日いろいろ人の夢や目標を聞いて、なにか自分でも頑張ってみよう、と思えたに違いない。
この交流会においてSAの役割は、新入生の夢や目標を聞き出すことである。
これがなかなか難しい。
綿密な準備をし、何度も練習をした上で企画に臨んだ。
そして企画前にはレッドブルを飲んでエナジーを注入した。
今回の企画は卒業生特別交流会と親睦パーティー。
2012SAの大イベントである二つの企画はくしくも同じ日に決行されたのである。
まずは卒業生特別交流会。
もともと学部の企画のひとつとして卒業生特別“講演会”というものが設置されていた。
そこで私たちは、卒業生と直接交流できる場を提供しようと考えた。
ただ先輩の話を聞くだけではためにならないかもしれない。それならその先輩と直接話せる場を与えよう、ということでこの交流会を設けたのだ。
先輩の話を聞いた後に、グループワークを行い、大学生活における自分の目標を見つけてもらおう、そう考えたのである。
簡単に交流会の流れはこう。
・卒業生インタビュー
↓
・質疑応答
↓
・グループワーク
新入生は近くで偉大なる先輩の話を聞けて非常に興奮していたように見えた。
そのあとのグループワークでも、皆自分が将来なにをしたいのか、そしてそのために今から何をするべきなのか、真剣に考え、話していた。
今は何も目標がない、という新入生でも、この日いろいろ人の夢や目標を聞いて、なにか自分でも頑張ってみよう、と思えたに違いない。
この交流会においてSAの役割は、新入生の夢や目標を聞き出すことである。
これがなかなか難しい。
綿密な準備をし、何度も練習をした上で企画に臨んだ。
そして企画前にはレッドブルを飲んでエナジーを注入した。
もちろん中には、うまく目標を聞き出せなかった、という人もいた。
うまく聞き出せた人でも、「もっとああ聞けばよかった」などと反省していたのが印象的だ。
SAにとっても有意義な時間になったのではないだろうか。
次に親睦パーティー。
これはヒルトップ4Fを貸し切って行われた。

親睦パーティーの様子
まずはじめに言っておこう、、、、すこぶる盛り上がった。
過去にないくらいの盛り上がりだったなのではないだろうか、と思わせる程だ。
多くの時間を費やしてきた甲斐があった。
新入生に多くの友達を作ってもらい、さまざまな価値観に触れあってもらおう、という趣旨で行われた親睦パーティーだが、その目標は間違いなく達成された。
SAが準備したゲームでまずはアイスブレイク
新入生約8人のテーブルにSAが1人付く、という形で交流を深めてもらった。
SAも必死である。
まわりのテーブルが盛り上がっている時に、自分のテーブルだけ盛り上がっていないと、焦る。
結果、すべてのテーブルから笑顔が見えた。
途中で、SAから新入生へ映像のプレゼント。
画像はないが、これも成功である。
なんと映像を見て涙を流す新入生までいたのだ。
これほどうれしいことはない。
そしてフィナーレも盛大に行われ、親睦パーティーは幕を閉じた。
しかしそのあとに、SAには片付けというなんとも面倒くさい作業が待っていたのだ。
・・・・・・。
片付けを終え、みんなで一枚パシャリ。
今回ブログには「成功した」とたくさん書いてきたが、もちろん反省すべき点も多々ある。
いや、成功より反省点の方が多いと言っても過言ではないだろう。
自分たちがはじめに掲げた目標は達成できたのだろうか、
SAは本当に新入生に良い影響を与えられたのだろうか。
これからまた反省会を設けないといけない。
今回私はSAをやって、総政に入ってよかった、と心の底から思えた。
誰かのために、仲間と本気でディスカッションして、ひとつの企画を成功させる。
そしてそのあとには企画を見つめなおし、次につなぐ。
ただ楽しむだけではなく、何か得るものがある。
それができるのが総政の良さのひとつなのだと思う。
これがいわゆる総政病なのだろうか……。
しかし本当にSAをやってよかったと思う。
ご協力いただいた多くの方に感謝し、本日のブログとさせていただきます。
それでは。
2012年4月4日水曜日
2012SA奮闘記
皆様、こんにちは。
今年用意した企画は以下の通り。
・クラスミーティング(3回)
・卒業生交流会
・親睦パーティー
役割ごとに班に分かれ、約3カ月間企画の準備に多くの時間を費やしてきました。
そして昨日(4月3日)、ついに1年生の入学式が行われました。
新入生歓迎ムードに包まれた学内を歩くだけでソワソワしてしまいました
果たしてうまくいくのだろうか。
暴風に見舞われ、予定を大幅に変更してのクラスミーティング。
不安は募るばかり。
新入生が楽しんでくれなかったららどうしよう……。
しかし、そんな不安は必要ありませんでした。
履修ガイダンス等で忙しいにも関わらず、新入生は全員参加で、どのクラスも盛り上げることができました。
明日からも企画は続きます。
今後も精いっぱい頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。
野崎智也
総合政策学部2年の野崎智也と申します。
恐縮ながら私はこの度、2012年度のSA長を務めさせていただいています。
総政出身の方ならSA(Student Adviser)をご存じな方が多いと思います。
簡単に言えば、新2年生が新入生の入学を祝い、大学生活のサポートをする、そんな団体です。
今年は、SAが70人と、かなり多くなっております。
本日は2012SAの初めての投稿ですので、今年のSAの活動を報告させていただきます。
・・・。
私たち2012SAは昨年の12月から活動を開始しました。
毎年行われているSA企画ですが、私たちの代は震災の影響で先輩のSA企画を見ることができませんでした。
なので、活動開始当初は何をすれば良いかも分からず、SAの存在意義を模索する日々が続きました。
・私たちが新入生に出来ることはなんなのか。
・後輩たちに何を伝えたいのか。
・SAとはいったいなんなのか?
そんな問いかけに毎日悩まされる。
正直、新入生に絶対的に勝るものなんて持っていない。
「新入生に総合政策とは何か教えよう!」・・・え?総合政策ってなに?私たちも分からないのに、教えられないじゃん。
じゃあどうすればいいのさーーーーー(涙)
こんな問答を繰り返す日々を送っていました。
SAミーティングの風景
そして、必死に導き出した答えがこちら。
Q,後輩たちに何を伝えたいのか。
A,総合政策学部の良さは、多分野にわたって知識が得られるということ。つまり、やろうという意識さえあれば何でもできる!君たちは無限の可能性を持っているのだ!ということ。
Q,SAってなんなの?
A,私たちにできること、それは、新入生の人脈を広げてあげることじゃないか。1年間で築いた人脈を生かして、新入生の可能性を広げてあげよう!早い内からいろんな人と繋がって、多くの人と話せば道は開ける。私たちSAは新入生と学部生や教授等とを繋ぐパイプ役を担おう!
(まだまだ未熟な答えかもしれませんが)
このような答えを自分たちなりに導き出し、目的・目標を設定し、SA全員で共有して、企画を用意しました。
・クラスミーティング(3回)
・卒業生交流会
・親睦パーティー
役割ごとに班に分かれ、約3カ月間企画の準備に多くの時間を費やしてきました。
そして昨日(4月3日)、ついに1年生の入学式が行われました。
新入生歓迎ムードに包まれた学内を歩くだけでソワソワしてしまいました
果たしてうまくいくのだろうか。
暴風に見舞われ、予定を大幅に変更してのクラスミーティング。
不安は募るばかり。
新入生が楽しんでくれなかったららどうしよう……。
しかし、そんな不安は必要ありませんでした。
履修ガイダンス等で忙しいにも関わらず、新入生は全員参加で、どのクラスも盛り上げることができました。
明日からも企画は続きます。
今後も精いっぱい頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。
野崎智也
2012年3月25日日曜日
書評:ジョン・ケネス・ガルブレイス著『ゆたかな社会』 (4)
(前回 (3) からの続き)
話をタイトルの『ゆたかな社会』に戻さなければならない。総合政策学部の初代学部長にして法律の鬼、渥美東洋先生の授業では折に触れて「原書を読め」ということを言われていた。「原書が読めないときは、英語の訳が一番まともだから、英語で読め」とも教えられた記憶がある。ガルブレイスの『ゆたかな社会』のタイトルも、まさにこの教えを思い出す例である。大学の授業でも、テレビ番組でも「本当のゆたかさ」とは何かという問いが、暫定的な答えを求めさまよっているが、その時の「ゆたかさ」を英語でなんと言うのか、richというのかfulfilledというのか、stableというのか、それは重要な問題である。本書の原タイトルはそれらのいずれでもなくaffluentである。Affluentの訳が「ゆたか」とは!と思う人もいるだろう。なぜなら、affluentはどちらかというか、熱に浮かされているように、熱病のように、ヒートアップ(しすぎた)したちょうどバブルのような状況を髣髴とさせるニュアンスがあるからである。現学部生はまだ生まれてもいないであろうバブル時代は「モノ余りの時代」「カネ余りの時代」とも言われ、女子大生がファミレスでお食事し、若いカップルが不必要に高級レストランで食事をして高級ホテルに宿泊するのがステータスとされた時代であるが、女子大生はファミレスでお食事しなくても勉強できるし、若いカップルは赤坂プリンスに宿泊しなくても愛をはぐくみ結婚できるのである。生存には関係ないし、「失われた」から「失った」という感覚が大きくなって、あれから20年、「失われた10年×2」などとも思ってしまうのである。ガルブレイスの「ゆたかさ」も、こんな感覚と共通するところがある。すなわち、(ヨーロッパの)一般の貧農にとっては今日食べるものと今日明日の生活が、人生にとっての現実であり、生きてもいないであろう70歳や80歳の医療費や海外旅行の費用など、考えもしないことである。現代の私たちが多少の差異はあれ、将来に対して「漠然とした不安」や「おそれ」あるいは「準備」を考えるのは、生産が増大し、科学・医療技術が発達し、可処分所得が増え、世界が相対的に平和になった結果、リカードの時代の一般的貧農が想像もできないぐらい、長生きになり、20年後や50年後を考えることができるようになり、また使わないけれども失ったら悲しい、生存とは直接関係ない余裕が生まれているからである。換言すると、失うものが巨大になるほど、またそれを失うまいとする心も大きくなるのである。ゆたかさとは、affluenceなのである、リカードの時代と比べれば。
ジョン・ケネス・ガルブレイス著(2006/1998)『ゆたかな社会』岩波現代文庫(社会137)
J. K. Galbraith (1998/1958) The Affluent Society, Boston: Houghton Mifflin
渡部 淳 わたなべ まこと 総合政策・国際政策文化2期生
北海道文教大学 専任講師
話をタイトルの『ゆたかな社会』に戻さなければならない。総合政策学部の初代学部長にして法律の鬼、渥美東洋先生の授業では折に触れて「原書を読め」ということを言われていた。「原書が読めないときは、英語の訳が一番まともだから、英語で読め」とも教えられた記憶がある。ガルブレイスの『ゆたかな社会』のタイトルも、まさにこの教えを思い出す例である。大学の授業でも、テレビ番組でも「本当のゆたかさ」とは何かという問いが、暫定的な答えを求めさまよっているが、その時の「ゆたかさ」を英語でなんと言うのか、richというのかfulfilledというのか、stableというのか、それは重要な問題である。本書の原タイトルはそれらのいずれでもなくaffluentである。Affluentの訳が「ゆたか」とは!と思う人もいるだろう。なぜなら、affluentはどちらかというか、熱に浮かされているように、熱病のように、ヒートアップ(しすぎた)したちょうどバブルのような状況を髣髴とさせるニュアンスがあるからである。現学部生はまだ生まれてもいないであろうバブル時代は「モノ余りの時代」「カネ余りの時代」とも言われ、女子大生がファミレスでお食事し、若いカップルが不必要に高級レストランで食事をして高級ホテルに宿泊するのがステータスとされた時代であるが、女子大生はファミレスでお食事しなくても勉強できるし、若いカップルは赤坂プリンスに宿泊しなくても愛をはぐくみ結婚できるのである。生存には関係ないし、「失われた」から「失った」という感覚が大きくなって、あれから20年、「失われた10年×2」などとも思ってしまうのである。ガルブレイスの「ゆたかさ」も、こんな感覚と共通するところがある。すなわち、(ヨーロッパの)一般の貧農にとっては今日食べるものと今日明日の生活が、人生にとっての現実であり、生きてもいないであろう70歳や80歳の医療費や海外旅行の費用など、考えもしないことである。現代の私たちが多少の差異はあれ、将来に対して「漠然とした不安」や「おそれ」あるいは「準備」を考えるのは、生産が増大し、科学・医療技術が発達し、可処分所得が増え、世界が相対的に平和になった結果、リカードの時代の一般的貧農が想像もできないぐらい、長生きになり、20年後や50年後を考えることができるようになり、また使わないけれども失ったら悲しい、生存とは直接関係ない余裕が生まれているからである。換言すると、失うものが巨大になるほど、またそれを失うまいとする心も大きくなるのである。ゆたかさとは、affluenceなのである、リカードの時代と比べれば。
ジョン・ケネス・ガルブレイス著(2006/1998)『ゆたかな社会』岩波現代文庫(社会137)
J. K. Galbraith (1998/1958) The Affluent Society, Boston: Houghton Mifflin
渡部 淳 わたなべ まこと 総合政策・国際政策文化2期生
北海道文教大学 専任講師
2012年3月6日火曜日
TPPとは何か?~総合政策の視点から~part.5
日本の景気回復は国民総意の願いではないでしょうか?
そこで、TPP参加によって懸念されている“デフレの進行・加速”に焦点をあて、
数回に分けて論じていこうと思います。
日本は未だに不況から脱却できず、景気回復の兆しは見えてきません。
そのため、「TPPの参加によってデフレが加速するのではないか」という意見があります。
これ以上景気が悪化したら...という最悪なシナリオが頭をよぎります。
この意見は
TPP参加に伴う輸入品との競争で、国産商品は価格を抑える必要があるため、
結果として物価の下落を招き、デフレが進行する。
というものです。
この意見確かに民意を動かすだけの影響力があると思います。
しかし、よく考えてみると
この意見が正しければ、世界各国はデフレに陥っているはずです。
例えば、中国は世界の工場と呼ばれるように、世界各国に低価格の商品を輸出しています。
中国製品を多く輸入している国はデフレに陥っているのでしょうか?
「TPPは関税撤廃が条件なので、通常の貿易は当てはまらない」
とご指摘を受けるかもしれません。
では、中国とFTA(正確には経済貿易緊密化協定、CEPA)を結んでいる
香港はどうでしょうか?
約1500品目の関税撤廃商品がありますが、
アジアを代表する世界都市はデフレに陥っていません。
※情報は香港経済貿易代表部より
以上の結果、デフレと貿易(輸入)は関係がないと思います。
しかし、元々デフレ状態にある日本ではこの理論は当てはまり、
デフレを加速させるのではないか? など様々な意見もあります。
そこで次回以降はこれらについて論じていこうと思います。
(to be continued...)
中央大学総合政策学部2年 松本 築
そこで、TPP参加によって懸念されている“デフレの進行・加速”に焦点をあて、
数回に分けて論じていこうと思います。
日本は未だに不況から脱却できず、景気回復の兆しは見えてきません。
そのため、「TPPの参加によってデフレが加速するのではないか」という意見があります。
これ以上景気が悪化したら...という最悪なシナリオが頭をよぎります。
この意見は
TPP参加に伴う輸入品との競争で、国産商品は価格を抑える必要があるため、
結果として物価の下落を招き、デフレが進行する。
というものです。
この意見確かに民意を動かすだけの影響力があると思います。
しかし、よく考えてみると
この意見が正しければ、世界各国はデフレに陥っているはずです。
例えば、中国は世界の工場と呼ばれるように、世界各国に低価格の商品を輸出しています。
中国製品を多く輸入している国はデフレに陥っているのでしょうか?
「TPPは関税撤廃が条件なので、通常の貿易は当てはまらない」
とご指摘を受けるかもしれません。
では、中国とFTA(正確には経済貿易緊密化協定、CEPA)を結んでいる
香港はどうでしょうか?
約1500品目の関税撤廃商品がありますが、
アジアを代表する世界都市はデフレに陥っていません。
※情報は香港経済貿易代表部より
以上の結果、デフレと貿易(輸入)は関係がないと思います。
しかし、元々デフレ状態にある日本ではこの理論は当てはまり、
デフレを加速させるのではないか? など様々な意見もあります。
そこで次回以降はこれらについて論じていこうと思います。
(to be continued...)
中央大学総合政策学部2年 松本 築
2012年2月9日木曜日
書評:ジョン・ケネス・ガルブレイス著『ゆたかな社会』/ J. K. Galbraith (1998/1958) The Affluent Society. (3)
(前回からの続き)
(前回-> http://fps-chuo.blogspot.com/2012/01/j-k-galbraith-19981958-affluent-society_29.html
「アメリカの思潮」(第5章)のあとに「マルクス主義の暗影」(第6章)を持ってくるのが、いかにもガルブレイスらしいが、それはガルブレイスが政策的観点からきわめて現実的に大不況とそれによる雇用の喪失が、最も避けるべきであるというほぼ信念に近い考えを持っていたからに他ならない。東日本大震災の後、「絆」や「頑張ろう」という言葉が多数聞かれたが、社会科学者なら今東北で一番必要なものが「雇用」であることは、すぐにわかる。「雇用の継続」をいかに維持するのか。ガルブレイスのこの意識が、マルクスの切り出し部分に現れている。それは、資本主義の発達に伴う貯蓄率の増大と利潤率の低下が、最終的に、いや資本主義の最初から、長期的には避けがたい大不況、あるいはその不況を避けようとする政府の過大な政策的財政動員の結果としての巨大財政赤字に陥るしかないとしている部分である。資本主義経済が、すなわち先進国経済が行き着く先は、間違って放って置くと、とんでもない不安定な不況か、それともこれまたとんでもない赤字国家財政のいずれかにしかならない…リーマンショック以後、未曾有の不況に見舞われている米国や、国債の格下げに血眼になって政治が対応する欧州、そして不戦勝の歴史的高値を誇る通貨の国が、不況からいまだに脱しきれないばかりか、1000兆円もの借金を抱えている様が、すでに100年ぐらい前のヨーロッパの髭面のオジサンによって分析されていることを、50年以上前のアメリカの(カナダ出身だが)巨人の著作が、膨大な量の中からバッチリと抉り出している…本物の古典の力とは、実に驚愕すべきものである。すなわち、古典の真の力量とは「通念」にとらわれず、それまでの古典の中から本質的な議論を見抜き選び出し、現在、そして未来に通じるべく洗練させ発展させていく力である。社会に役立つ(今、すぐに儲けを出せるという意味で)「即戦力」がもてはやされいてる時代だが、この不安定で不透明な時代に「即戦力」は一歩間違えると明日すぐにお払い箱になる恐れがある。日本は、戦力とも呼べない薄っぺらな「即戦力」なるシロモノを養成(したつもりになって)し、「想定外」の出来事に的確に対応できず、事態を見抜けず、しまいには政治が見栄を切り、産業と大資本は逃げを打つ。基礎を学ばず応用だけをかじった無責任なオトナの集団は、もはやまともな民主主義社会を構成するに足りない。若い学生の皆さんには、そう易々と「即戦力」にならず、将来必ず訪れる不測の事態にその場で考え行動できる真の「戦力」となっていただきたい。『ゆたかな社会』は、随所で現代の「明るすぎる」日本の社会認識を、東日本大震災とは違う形で揺さぶっているのである。
(次回へつづく)
ジョン・ケネス・ガルブレイス著(2006/1998)『ゆたかな社会』岩波現代文庫(社会137)
J. K. Galbraith (1998/1958) The Affluent Society, Boston: Houghton Mifflin
渡部 淳 わたなべ まこと 総合政策・国際政策文化2期生
北海道文教大学 専任講師
(前回-> http://fps-chuo.blogspot.com/2012/01/j-k-galbraith-19981958-affluent-society_29.html
「アメリカの思潮」(第5章)のあとに「マルクス主義の暗影」(第6章)を持ってくるのが、いかにもガルブレイスらしいが、それはガルブレイスが政策的観点からきわめて現実的に大不況とそれによる雇用の喪失が、最も避けるべきであるというほぼ信念に近い考えを持っていたからに他ならない。東日本大震災の後、「絆」や「頑張ろう」という言葉が多数聞かれたが、社会科学者なら今東北で一番必要なものが「雇用」であることは、すぐにわかる。「雇用の継続」をいかに維持するのか。ガルブレイスのこの意識が、マルクスの切り出し部分に現れている。それは、資本主義の発達に伴う貯蓄率の増大と利潤率の低下が、最終的に、いや資本主義の最初から、長期的には避けがたい大不況、あるいはその不況を避けようとする政府の過大な政策的財政動員の結果としての巨大財政赤字に陥るしかないとしている部分である。資本主義経済が、すなわち先進国経済が行き着く先は、間違って放って置くと、とんでもない不安定な不況か、それともこれまたとんでもない赤字国家財政のいずれかにしかならない…リーマンショック以後、未曾有の不況に見舞われている米国や、国債の格下げに血眼になって政治が対応する欧州、そして不戦勝の歴史的高値を誇る通貨の国が、不況からいまだに脱しきれないばかりか、1000兆円もの借金を抱えている様が、すでに100年ぐらい前のヨーロッパの髭面のオジサンによって分析されていることを、50年以上前のアメリカの(カナダ出身だが)巨人の著作が、膨大な量の中からバッチリと抉り出している…本物の古典の力とは、実に驚愕すべきものである。すなわち、古典の真の力量とは「通念」にとらわれず、それまでの古典の中から本質的な議論を見抜き選び出し、現在、そして未来に通じるべく洗練させ発展させていく力である。社会に役立つ(今、すぐに儲けを出せるという意味で)「即戦力」がもてはやされいてる時代だが、この不安定で不透明な時代に「即戦力」は一歩間違えると明日すぐにお払い箱になる恐れがある。日本は、戦力とも呼べない薄っぺらな「即戦力」なるシロモノを養成(したつもりになって)し、「想定外」の出来事に的確に対応できず、事態を見抜けず、しまいには政治が見栄を切り、産業と大資本は逃げを打つ。基礎を学ばず応用だけをかじった無責任なオトナの集団は、もはやまともな民主主義社会を構成するに足りない。若い学生の皆さんには、そう易々と「即戦力」にならず、将来必ず訪れる不測の事態にその場で考え行動できる真の「戦力」となっていただきたい。『ゆたかな社会』は、随所で現代の「明るすぎる」日本の社会認識を、東日本大震災とは違う形で揺さぶっているのである。
(次回へつづく)
ジョン・ケネス・ガルブレイス著(2006/1998)『ゆたかな社会』岩波現代文庫(社会137)
J. K. Galbraith (1998/1958) The Affluent Society, Boston: Houghton Mifflin
渡部 淳 わたなべ まこと 総合政策・国際政策文化2期生
北海道文教大学 専任講師
2012年2月8日水曜日
TPPとは何か?~総合政策の視点から~part.4
今回はTPP議論の目玉のひとつである医療関連から
薬価(薬の価格)についてフォーカスしようと思います。
TPPによる薬価の自由化によって、日本の薬価が下がることが予想されます。
これは消費者にとってはうれしいことで、
医薬品への依存度の高い日本国民にはTPPのメリットとして映るかもしれません。
実際、日本の薬価は対欧州比で1.3~2.2倍の高値であり、
2010年の人口1人あたりの薬剤費は
イギリスの4.1倍という指標も出ているほどです。
(背景には薬価が高く、使用量も多いことがあるのではないでしょうか?)
しかし、TPPの最大相手国と目されるアメリカとの差は
日本との相対薬価で1.14と
ほぼ同等もしくは少し安いぐらいなのです。
※数値や統計は全国保険医団連合会「薬価の国際比較調査」による
※オーストラリアやNZは薬価を政府が管理し、安価に調整しているため今回は考えていません
確かにTPPにより薬剤市場が開放され、
競争が高まることで価格の低下は考えられますが、
そこまで大幅な下落にはつながらないと思われます。
この場合TPPのメリットを考えるならば、
巨額の内部留保を溜め込み、莫大な利益を上げているとされる
製薬大手企業中心の構造に何らかの変化を期待することではないでしょうか。
(to be continued...)
中央大学総合政策学部2年 松本 築
薬価(薬の価格)についてフォーカスしようと思います。
TPPによる薬価の自由化によって、日本の薬価が下がることが予想されます。
これは消費者にとってはうれしいことで、
医薬品への依存度の高い日本国民にはTPPのメリットとして映るかもしれません。
実際、日本の薬価は対欧州比で1.3~2.2倍の高値であり、
2010年の人口1人あたりの薬剤費は
イギリスの4.1倍という指標も出ているほどです。
(背景には薬価が高く、使用量も多いことがあるのではないでしょうか?)
しかし、TPPの最大相手国と目されるアメリカとの差は
日本との相対薬価で1.14と
ほぼ同等もしくは少し安いぐらいなのです。
※数値や統計は全国保険医団連合会「薬価の国際比較調査」による
※オーストラリアやNZは薬価を政府が管理し、安価に調整しているため今回は考えていません
確かにTPPにより薬剤市場が開放され、
競争が高まることで価格の低下は考えられますが、
そこまで大幅な下落にはつながらないと思われます。
この場合TPPのメリットを考えるならば、
巨額の内部留保を溜め込み、莫大な利益を上げているとされる
製薬大手企業中心の構造に何らかの変化を期待することではないでしょうか。
(to be continued...)
中央大学総合政策学部2年 松本 築
2012年1月29日日曜日
書評:ジョン・ケネス・ガルブレイス著『ゆたかな社会』/ J. K. Galbraith (1998/1958) The Affluent Society. (2)
ガルブレイスの他の著作にも見られるように、彼は本書の冒頭でまず200年余に及ぶ経済学の歴史、特に影響が大きいリカード(が一番重要なようにも見受けられる)やアダム・スミス、マルサスやマルクスなどを「正統派」として取り上げ、この経済学の「正統派」の認識の射程と限界を、それらの著述の時代背景や歴史的時期から解明し、各人ともそれほど同時代の他の学者に比べて新しくないけれど、ある視点(perspective)を広めるのに大いに役立ったと断じている。だから、『ゆたかな社会』を読んでいると、アダム・スミスやマルサスよりも、リカードやマルクスがなんとなく、言及されることが多い感じがする。ここで、重要な概念が「通念」と彼が呼ぶものであって、これは学者や一般人が当たり前に思っている「常識」に近いものだろうか。つまり、科学技術の発達や生産性の飛躍的向上が経済や市場の実態を大きく変えたにもかかわらず、土地の概念が狭いヨーロッパやイギリスに限定されていた、リカードやマルサスが持っていた、人間が増えると貧農が増えるか、人間は食えなくなって死ぬという、経済学の「通念」の「暗さ」を彼は個別具体的な歴史的条件に制約されたものとして批判的に捉えている。ガルブレイスはカント的というよりはヘーゲル的なのだろう。ヘーゲル的といえば、「暗い」世界観の王様、マルクスを捉えてガルブレイスの慧眼は、マルクス主義と知識人の教条主義的関係なゆがんだ関係を冷ややかにパスしつつも、イデオロギーとしてのマルクス主義ではなく、社会科学としてのマルクスをきちんと切り出し、的確に再評価を下している。
(次回へつづく)
ジョン・ケネス・ガルブレイス著(2006/1998)『ゆたかな社会』岩波現代文庫(社会137)
J. K. Galbraith (1998/1958) The Affluent Society, Boston: Houghton Mifflin
J. K. Galbraith (1998/1958) The Affluent Society, Boston: Houghton Mifflin
渡部 淳 わたなべ まこと 総合政策・国際政策文化2期生
北海道文教大学 専任講師
2012年1月19日木曜日
書評:ジョン・ケネス・ガルブレイス著『ゆたかな社会』/ J. K. Galbraith (1998/1958) The Affluent Society. (1)
総合政策同期の友人たち(2期94年入学)は、なぜ渡部がガルブレイスなのかと思うだろう。数学と経済が苦手で、経済学のテストで一緒に勉強した仲間たちが悉くAを取り、教えたはずの私がCを取るぐらい、「社会科学の中で最も科学的(数学的)」な経済は私にとっては鬼門とも呼ぶべき領域である。その後、数学と経済はだめだとこの領域に決別し、国際政治の分野に大きく舵をきったのも、人生初の一人旅をしたアジアでの衝撃的な出会いや別れとともに、実はこの総合政策1年の時のテストが影響しているのである。経済とアジア(含む日本)の女の子たちには、私はもはや全く歯が立たないと悟り、政治と国際関係を学びにイギリスに渡ったのは、総合政策を卒業した1998年、37歳の私にはすでに15年近くも前の話である。しかし、アジア金融危機の歴史的円安で激高な授業を支払ったイギリスで一番面白かった授業は、主専攻の国際関係論(International Relations)よりも、皮肉なことに副専攻の国際政治経済学(International Political Economy)のグローバル情報経済(Global Information Economy)という授業で、しかも、よりによって金融市場における格付け会社の研究をしている若手研究者によるものであった。かくして、私は数学と行き過ぎた実証主義(欧米の国際政治学の場合は数学か)を無能ゆえに切り捨てつつも、しかし市場と経済、そしてその分野を蠢く権威という問題にしばらく取り組むことになり、一昨年の国際政治学会でも今注目を集めている金融格付け会社の政治社会学的意味について考える、やや文学的な発表をさせていただいた。
そんな私が、当時のお子様な自分が読んでいたら、ずいぶんと経済(学)や社会に対する見方や考え方、そして怠惰な学習姿勢が変わっていただろうと思うのが、今日ご紹介する20世紀最大のアメリカの経済学者、いや性格には社会(科)学者と呼ぶべき、知の巨人(実際に背も大変高かったのだが)ガルブレイス、元ハーバード大学教授の書いた、この『ゆたかな社会』である。1958年に初版が出て以来、章の削除・修正や統計の入れ替えなど部分的に多数の変更が行われているものの、本人が書いているように主要な主張と議論の大枠は半世紀前から変わっていない。イギリス留学組の私がアメリカものを取り上げるのは実は珍しく、取り上げるとするとフランス人のように批判の対象として(例えば、ハンチントンの『文明の衝突』は、とてもガルブレイスと同じ大学の人間が書いたと思えないものである)ということが多いのだが、この本を読み始めた賢明な総合政策学部の学生であれば、すぐに「本当にこの本が50年前に書かれたのか?」という、その見識のアクチュアリティーに驚愕することであろう。(次回へつづく)
ジョン・ケネス・ガルブレイス著(2006/1998)『ゆたかな社会』岩波現代文庫(社会137)
J. K. Galbraith (1998/1958) The Affluent Society, Boston : Houghton Mifflin
渡部 淳 わたなべ まこと 総合政策・国際政策文化2期生
北海道文教大学 専任講師
2012年1月12日木曜日
TPPとは何か?~総合政策の視点から~part.3
TPP問題では日本の自動車業界がどのような影響を受けるのか?という議論になることが多い。
それは日本の自動車業界が、
世界で初めて大量生産方式を打ち出し世界一の大国であるアメリカの産業を引っ張ってきた米自動車業界を打ち負かし、世界的に有名なブランドとして認識されるようになったからであろうか?
(今は新興勢力におされているが…)
たしかに、日本の自動車メーカーは現時点においては日本産業の中心を担う存在であると思う。
しかし、震災や超円高などでメーカーは思うようにいっていない…
そこで日本の各社は新技術や低燃費、低コストな価格帯の車を売り出し、
巻き返しを図るとともに、国際的競争力を取り戻そうとしている。
特にトヨタは12月に「プリウス」の他に「アクア」という新しいハイブリット車を販売した。
この「アクア」の販売は絶好調であり、納車まで何ヶ月も先の状態だそうだ。
ちなみに主力の「プリウス」とこの「アクア」はトヨタ系列4店の全系列併売車種なんだそう。
つまり、この両車種の売り上げはトヨタ系列4店の販売実力試験となる。
オーバーストア状態の解消に向け、トヨタがこの結果を「販売店の統廃合を進める材料」にするのは必至である。
このトヨタのように経営資源を標準化・統合し、明確なガバナンスのもとで最適化を図っていくアプローチをしなければ、日本企業は今まで以上に苦しい状態になると思う。
世界と戦える日本企業が残っていないと、
もし仮にTPP締結となった場合に日本の市場はことごとく侵食されていくのではないだろうか。
(to be continued...)
中央大学総合政策学部2年 松本 築
それは日本の自動車業界が、
世界で初めて大量生産方式を打ち出し世界一の大国であるアメリカの産業を引っ張ってきた米自動車業界を打ち負かし、世界的に有名なブランドとして認識されるようになったからであろうか?
(今は新興勢力におされているが…)
たしかに、日本の自動車メーカーは現時点においては日本産業の中心を担う存在であると思う。
しかし、震災や超円高などでメーカーは思うようにいっていない…
そこで日本の各社は新技術や低燃費、低コストな価格帯の車を売り出し、
巻き返しを図るとともに、国際的競争力を取り戻そうとしている。
特にトヨタは12月に「プリウス」の他に「アクア」という新しいハイブリット車を販売した。
この「アクア」の販売は絶好調であり、納車まで何ヶ月も先の状態だそうだ。
ちなみに主力の「プリウス」とこの「アクア」はトヨタ系列4店の全系列併売車種なんだそう。
つまり、この両車種の売り上げはトヨタ系列4店の販売実力試験となる。
オーバーストア状態の解消に向け、トヨタがこの結果を「販売店の統廃合を進める材料」にするのは必至である。
このトヨタのように経営資源を標準化・統合し、明確なガバナンスのもとで最適化を図っていくアプローチをしなければ、日本企業は今まで以上に苦しい状態になると思う。
世界と戦える日本企業が残っていないと、
もし仮にTPP締結となった場合に日本の市場はことごとく侵食されていくのではないだろうか。
(to be continued...)
中央大学総合政策学部2年 松本 築
2012年1月1日日曜日
どのスマートフォンを買うのが総合政策的に正しいのか(3)
スマホに声優さんをあてよう。
去年、そんな戯言を-あるいは譫言を-吐いた気がする。
引く。
ふつうに引く。
100人ほど読者が減っただろう。
いや、別に引かれるのはいい。
それは慣れてる。
異様に人口密度が高い文化祭なのに、私の半径2mほどは女子が居なくなるとか日常茶飯事だったし。
そのくらいでへこんでどうする。
でも、総合政策的な分析手法を弄するまでもなく、このブログで100人読者が減ったら残った読者はゼロ近似を割り込んで負数である。いっそ虚数かもしれない。
虚数って・・・・・・。
想像上の数を読者数に持つブログ?
妄想の地平を切り開く二次元開拓者には、むしろ相応しいのか?
といった虚言で字数を稼ぎつつ、声優さんの話である。
iPhoneの話だからね。
いちばん好きなスマホだから、いちばん好きな声優さんをあてよう。
一番好きな声優さん。
そりゃもう、
根谷美智子さんである。
すごいよ。
何がすごいって、
よくしなるお嬢様の鞭みたいな声である。
しなやかで透明、繊細にして傲慢、
極上の物理攻撃。
あんな声の女の人に殺されるのが夢である。
殺されたい声の声優さんとしては、早見沙織さんも双璧なのだが、
早見さんの声は、どちらかというと毒殺か魔法攻撃を予感させるのだ。
私は有無を言わさぬ物理的な斬撃で殺されたいのである。
そういえば、
「ひぐらしのなく頃に」のカケラにひょっこり迷い込んだとしたら、誰に殺されたいか順に告白していくゲームというのが、私の周囲で局地的に流行ったことがある。
私は毫ほどの迷いもなく、「根谷美智子!」と宣言し失格になったが、本望である。
いや、鷹野にぶっといのでH173を注射されて、首掻き毟るのもいいけどさ。
やっぱ根谷さんでしょ。
未聴の人は人生損するから聴いとこうよ。
シーリンでも響でもナタリアでも、・・・・・・まぁ、新キューティーハニーでもなんでもいいから。
ものすごく耐性のある人なら、先生がイロイロと熱心で眠れないCDでもいいし。
あっ、そういえばゼロ魔Fはじまるけど、あれってアニエス隊長を愛でるためのコンテンツだと思うよ。ヴァリエールさんじゃなくって。
だから根谷さんで決定。
iPhoneの声優さんは、根谷さん。
で、さっそくNHKさんから借りてきたのである。
着信音とか、根谷さんの声にしてイメージを高めよう。
ってゆうか、今使ってるガラケーと使い比べてみよう。
スマホのすごいいい点とか抽出しちゃうんだもんね、
と、思いつつ3時間。
元旦から、
一人っきりの部屋で、
初老に片足突っ込み始めた中年男が。
いったい私は何をしているのだ。
めちゃくちゃ楽しいじゃないか。
初詣とか行かないでほんとよかった。混んでるだけだしな。
年賀状とか出さないでほんとよかった。どうせ返信来ないしな。
そしたら。
そしたら・・・・・・、
今使ってるガラケーの操作しやすいこと!
私は物理キーボード大好きなのである。
物理キー、超押しやすい!
iPhone片手ブラインドタッチ駄目じゃん。
単に修行が足りないだけかもしれないけど。
成功率半分以下。
半年頑張ったとしても、完璧になるイメージが沸かない。
こりゃ使いにくいわー、iPhone却下。
【結果】
第1回戦 iPhone vs. ガラケー
ガラケーの勝利
【反省点】
エア友だち起動してデルファイ法やるとこまでたどり着けなかった。
(つづく)
岡嶋 裕史,1期生
岡嶋 裕史,1期生
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